その派遣契約書大丈夫？？ 契約終了日の切り上げで社会保険料の支払いを回避する悪質派遣会社に要注意⁉

派遣先から契約終了の連絡。次の仕事探しに保険の手続き、見も心もボロボロになっている派遣社員も多いと思います。

派遣切りで不安や怒り、悲しみを抱えながら終了日を迎える派遣社員に、さらに追い打ちをかけるような対応をする派遣会社もあるようです。

あまりに酷い内容なので、広くお伝えしたいとフォロワーさんにブログでの公開をお願いしたところ、快く承諾して頂けましたので記事にしました。

派遣会社から届いた衝撃の資格喪失証

小さな派遣会社に登録していたフォロワーさん

担当営業社から何の連絡も挨拶ないまま派遣勤務最終日を迎えたのですが、翌月になっても契約終了後の事務処理に関する業務連絡すら無い現状についてツイートされていました。

大変そうだなと派遣会社の対応を心配していたところ、さらに衝撃的なツイートが飛び込んできました。

契約終了日が末日ではない資格喪失証に戸惑いを感じるフォロワーさん

私も月末が土日だろうと、末日が離職日になると思っていました。この「土日を切り上げる」という対応にどんな意味があるのでしょうか。

2018年からということは、3年ルールで雇い止めにあったり派遣会社を乗り換える人が続出することを想定して変更した可能性があります。

しかも、本人になんの説明もなく土日を切り上げる・・・。

嫌な予感がします。

契約終了日が末日じゃないと、保険料と年金が自己負担に！

社会保険料の退職付きの扱いについて調べてみたところ、離職日に重要な意味があることがわかりました。

「日本の人事部　退職日の取扱いについてより」

「日本の人事部　退職日の取扱いについてより」退職日が違うことによる最も大きな違いは「社会保険料」の徴収です。 「社会保険料」（＝「健康保険」及び「厚生年金保険」の保険料を指します）につきましては、原則として「資格喪失月の保険料は徴収しない」ことになりますのが、「資格喪失月」とは「退職日の翌日の属する月」になります。（※この際、月の末日が休日かどうかは全く関係ありません。）

ほとんどの企業では離職日が9/30日、喪失日が10/1となり9月分の社会保険料は企業と従業員で負担しています。

フォロワーさんのケースだと9月30日が資格喪失日になるため、9月28日まで勤務していたにも関わらず、9月分の国民保険料と国民年金をフォロワーさんが負担することになるのです。

フォロワーさんが懸念していた社会保険料と国民保険料の二重払いはありませんでしたが、それでも社会保険料に比べると負担は小さくありません。

社会保険の喪失日について問い合わせたフォロワーさん。派遣会社からの回答は、やはり誠意が感じられるものではありませんでした。派遣会社に言いたいことはたくさんあるけれど、無保険状態を避けるため、国民保険料を支払うことを選びました。

フォロワーさんに関わらず、何年も続けている契約更新時に契約期間を確認しないままサインしている人も多いともいます。ぜひ、契約期間を確認されることをお勧めします。

さらに、契約書の取り扱い対応も、悪徳派遣会社を見分けるポイントになりそうです。

私の派遣先から送付される契約書は返信用封筒が同封されており、捺印後に返送するしくみになっています。大手派遣会社は更新時の面談の際にサインしていました。

ですが、フォロワーさんの登録している派遣会社は、契約書が送られてくるだけでサインした契約書を返送することもありません。

そもそも本人のサインの無ければ契約は交わされていませんが、争っている最中にも無保険状態は続くわけで、結局派遣社員が負担してしまうのです。

救済措置はないの？

あまりに悪質な今回のケース。

フォロワーさんは、なにか救済措置はないかと国保の窓口で相談したそうです。

役所としてはそう答えるしかないと理解は出来ます。

ですが国保の窓口から労基署に通報するなど横の連携を強くしてくれれば、フォロワーさんと同じような被害を防げるのではないでしょうか。

救いの神が

見ているだけで辛い気持ちになる話でしたが、ひとつだけホッとしたことがあります。

派遣会社から、「3年ルールの契約終了については自己都合になる」と説明をうけていたフォロワーさんですが、離職票の退職理由が「雇い止め」の場合、保険料の減額措置が受けられるそうです。

無事に特定受給資格者の申請ができました。

こんな悪質な派遣会社は滅多にないのかもしれませんが、派遣社員は弱い立場だということを実感する出来事でした。

自分のような思いをする人が出ないようにと、公開を許可してくださったフォロワーさんのお気持ちがたくさんの人に伝わりますように。